重度チック症の治療のため、大阪の大龍江中国医療センターと、奈良医療センターの機能神経外科の開道先生の診察を受けに、関西までやってきました。他にも、鍼治療院はたくさんあるし、機能神経外科や神経内科もたくさんあるのですが、特に、チック症を専門にしていることや実績、患者本位であることなどを考慮して、絞りました。もちろん、少々遠くても、治してくれるところなら行くつもりだったので、散々調べつくしました。もともと、チックを治せる病院なんてないし、こんなひどい不随意運動は相手にもされません。病院の態度も結構上から目線で、難病抱えた人間のような非力で弱い立場に追い込まれた人間には、つらい思いをしないといけないだけのことが多いので、とにかく、たとえ時間や治療費がかかったとしても、無駄な時間やお金を使わなくていいように投資したつもりです。あとは、自分の治癒能力次第です。
全部で、10日間の治療日程となります。その間で、日曜日は、ゆっくり休むだけなのですが、水曜日だけが、チック症の治療がないため、細野クリニックの治療中に判明した、肩の激痛を診察してもらうため、近鉄河内松原駅すぐ近くの大阪ショルダーセンターという肩専門の病院を受信することにしました。全く、治療するところばかりです。しかしながら、久しぶりに医療保険の3割負担で受診することができる病院です。アラフォーで、首を痛めてからというもの、体は、これでもないかというほど、ネジが飛んでしまい、もう再起不能の状態まで追いやられました。今、患っている重度難治難病の苦しみに比べたら、肩の痛みは、まあ、普通の治療可能な病気なので、これは、治るでしょう。
それでも、地元の行きつけの整形外科では、治療をしきらないようですし、頚性神経筋症候群にかなり効果を発揮した、細野クリニックの骨格改善治療でも、効果がなかったので、肩専門の整形外科があるというのは、ありがたいことです。先生も大学病院での実績や手術件数も多いので、信頼できます。
お金を投資するという意味では、治療や病院を選ぶという基準は、費用対効果の高いところということになりますが、資格のある医者が管理しているということは、第一条件とすることにしています。次は、やはり、実績や患者本位であることでしょうか。
アラフォー で、一番仕事が乗っているときに、こんなに、毎日病院に行って治療を受けることになるとは、思いもしませんでした。自然災害も、これからも激しさを増す一方になると思うし、年をとれば、それだけ身体も弱るし、治癒能力も薄れていくかもしれないので、この機会に、どんどん治せるところは、治していきたいです。40年といえば、人生の半分地点くらいなので、メンテナンスがいるのかもしれません。仕事は、なんとかなるでしょう、きっと。もうここまで追い込まれると、開き直るしかないし、難病を抱えた状態では、どうすることもできません。
若いころの2年間を、仕事よりよっぽど厳しいボランティアに費やしたのですが、それは、別に間違っていなかったと思います。その後に、おもしろい仕事につく機会が与えられ、そこそこ充実した人生を送ってきたと思います。この難病に侵される前までは。この恐ろしい難病で、さらにややこしく、普通ではない人生を歩まないといけなくなりました。
若いころは、若い頃にしかできないことをやっておいて、良かったと思うし、あの厳しいボランティア時代は、この難病との闘病生活に打ち倒して行くための支えになりました。アメリカからのメールをもらうまでは、あまりの苦しさと、難病に対する医療手段のなさに打ち負かされて、闘病への一歩を踏み出すことはできなかったと思います。まだまだ完治からは、遠いかもしれませんが、この、絵にはならないダイハードのような闘病生活と苦しみに打ち勝つために、お金と時間と自分の能力を投資する日々が続いています。
細野クリニックの治療で、初めて、この難病のひとつが改善されました。まだまだ、抱えている病気は、重く、苦しすぎて、気持ちも折れるしかないのですが、難病の治療というのは、ほとんど戦略みたいなものだと思います。わかったことは、難病を治療するにしても、難病が重なっている場合は、そのスペシャリストのクリニックや病院でひとつひとつ、かつ平行して治していくしかないと感じました。どうしても、病院というところは、専門領域があるし、その中でも、自分の難病には全然治療にならずに、役に立たない薬を出すだけのところは多いと思います。
チックを本当に治療する病院なんかは、ないに等しいので、面倒な重度チック患者は、対処療法にもならない薬をだされるだけか、相手にされないというところがほとんどです。そのような中でいかに根治をしてくれる病院で治療するかということが大事になってくると思います。あとで、知ったのですが、チックに出していい薬というのはないそうです。いろいろな薬を使ってみることがあるようですが、チックを専門としている信頼のおける医者からはそう言われました。まあ、薬を処方しないと製薬会社は儲けがないし、DBS手術をしないと、医療機器メーカーは、潤いません。
難病が重なっている場合は、治療の順番も関係してきます。私の場合は、細野クリニックの治療である程度、頚性神経筋症候群が治ったのですが、首や顔面の激しい不随意運動があるため、どうしても、首に負担がかかり、完治が望めません。肩にもかなりの負担がかかっていたようで、左肩の可動域は恐ろしく狭くなり無理に動かすと、激痛が走ります。細野クリニックの骨格治療でも治らないので、このたび大阪ショルダーセンターを受診することにしました。せっかく関西にきてますので。
不随意運動がある程度、改善できたら、また、細野クリニックで治療しないといけないと思っています。不随意運動の苦しみで、隠れてはいますが、頚性神経筋症候群という病気も恐ろしい苦しみを長期に渡って受けなければならない難病の一つです。首に核があると言われる副交感神経が機能しなくなることによって、自律神経がうまく働かなくなります。首を痛めたばかりに時は、恐ろしいほど、眠ることができませんでした。その後も、目の瞳孔がずっと開いたままでしたし、この年で、極度の便秘を経験しないといけませんでした。いつも慢性疲労状態で、仕事が手に追えなくなりました。頚椎を痛めたため、これらの症状が顕著に出ましたが、地味ながら、すごく嫌な病気の数々に苦しめられます。リラックス神経の副交感神経が働かないためか、常に休まることもありません。私の場合は、これに加えて、超ヘビー級の顔面や顔の不随意運動が休む間も無く襲ってくるので、この世の終わりかと思わせるほどの闘病生活となりました。
だから、肩の治療というのは、おそらく首を痛めたことや、首などの不随意運動からきていると思いますが、まあ、普通の治療になると思います。せっかく大阪まで来て、大阪ショルダーセンター(伊藤クリニック)という肩専門の病院があるので、きちんと治療してもらおうと思います。できれば、不随意運動も治っていれば、手術後に肩の症状がぶり返すこともないと思いますが、どうなることやら。
大阪ショルダーセンター(伊藤クリニック)の先生ですが、簡単な問診のあと、肩を触ってみただけで、肩の骨を動かすときに、骨同士がぶつかっているということがわかり、すぐにインピンジメント症候群と拘縮肩であると診断されました。それから腱板断裂にのついて、MRIをとることになりました。え、そんなにすぐわかっちゃうの?行きつけの整形外科の先生なんか、レントゲンを撮っても様子を見ましょうというのにと思いました。さすが、肩専門のスペシャリスト。鮮やかな診察です。
遠方だということもあり、診察の後にMRIを撮ってくれて、その画像をもとに腱板の状態と治療についての説明を受けました。MRIでは、腱板断裂は起こしていませんが、肩に水が溜まっているそうでした。このまま、放っておくと、腱板断裂に発展する可能性があるということで、肩関節鏡下手術という切開不要の手術を勧められたので、当然受けることにしました。体に優しい最先端の手術だそうです。術前の造影剤検査と内科検査、クリスマス前に手術予定も入れてもらいました。それが、最も早い予約だそうです。この先生、手術日には1日8件の手術をされるそうですが、3ヶ月先まで予約でいっぱいです。行列のできるクリニックといったところでしょうか。確かに、どうせやるなら、腕のいい先生に体に優しい手術をしてもらった方がいいと思いますが。もう、元気な頃、美味しい店を予約していたときのような感覚です。私の肩、よろしくお願いします。