アメリカの友達は、新幹線のことを”shink”(しんく)と呼んでいました。単語を短くするのは、日本人だけではなく、世界共通のようです。
普通、利用することはないのですが、新幹線には、多目的室という個室があります。主に、体の不自由な人や、病気の人、障害者が優先利用となりますので、めったに利用する人はいないようです。
誰も利用する人がいない場合は、授乳室などとして利用できるます。利用するときは、車掌さんに連絡する必要があります。
職員の方も、体の不自由な人には親切で、必要に応じて、車椅子や毛布の貸出もしてくれます。体が不自由なことや病気、障害を抱えていること自体は、喜ばしいことではありませんが、新幹線にもそのような配慮がされていることで、少しでも旅の負担を減らしてもらえることは、とても助かります。介助者や付き添う人にとってもありがたいサービスです。
多目的室の利用の仕方
この多目的室の利用についてですが、当日、車掌さんに申し出て、利用することもできますが、やはり、予約をしておいたほうが確実です。また、みどりの窓口で予約する場合、かなりの時間がかかることが多いですし、窓口の方でもよくわからないという場合もあります。そのため、前日までに予約しておくことが、最もスムーズに利用できます。予約については、さすがにネットで予約するというわけにはいきませんが、乗車駅に電話すると、対応してくれます。その際、病気の状態や車椅子の手配の必要性についても尋ねられます。また、障害者手帳の有無や駅職員の介助の必要性などを尋ねられます。
多目的室の車両
山陽新幹線のひかりについては、7号者のに設置されています。すぐ隣にトイレがあります。連絡用のブザーも設置されています。のぞみやさくらについては、11号者に設置されていて、障害者用トイレが向かい側に設置されています。
のぞみやさくらの多目的室は、席を動かして、簡易ベッドにすることも可能です。特に体の不自由な方にとっては、横になったまま、新幹線に乗ることができます。
障害者の運賃
障害者手帳を持っている場合、障害の等級にもよ理ますが、新幹線の運賃の割引を受けることができます。ただし、割引されるのは乗車券のみで、特急券については、残念ながら割引はありません。
東京駅から乗車する場合の連絡先
東京駅から多目的室を利用する場合の予約連絡先は、03-3285-0319です。
地方の場合も、乗車駅に連絡します。
難病などを抱えている場合には、どうしても治療のために遠出をしないといけないという場合もあるかと思います。そのような場合にこそ、新幹線の多目的室を利用すれば、辛い症状を抱えながらも、なんとか目的の医療機関までたどり着くことができるのではないでしょうか。