受診は、午後の3時半からでしたが、前の診察が長引いているようです。まだまだ、3番目と言われました。でも、相変わらず、待っている人達って、本当にチックかてんかんなんだろうかっていうくらい、羨ましく普通です。そういえば、前回は、初診だったせいか、朝の9時で予約を取ってくれたので、待たされることはありませんでした。遠くから足を運んだということで、脳のMRIも撮って診てくれました。そのため、診察も午前と午後の2回あり、午後の時に、もっとも効果のある治療法として、呼吸法を教えてもらいました。それから、まさかの回復を遂げることができたました。

大阪の阿波座というところに泊まって、左肩の術前検査を受けました。チック(トゥレット)が少しマシになっているので、あべのハルカスの展望台に行ってみたり、再就職に向けて準備を進めたりとしているうちに、5日間なんてあっという間でした。大部分は、アパート形式のホテルですごし、簡単な料理をしたり、洗濯をしたり、再就職先をネットで探したりしていました。ホテルは、設備も新しく、気持ちよく過ごせました。洗濯ができたり、風呂もトイレと別れているし、対面式キッチンまであるし、連泊だとホテルより安くなります。普通のホテルも利用しましたが、治療で連泊する場合は、この手のホテルが気に入っています。

再就職を決意したのは、呼吸法でよくなるのもこの辺りまでかもしれないという、勝手な憶測と、ちょっと自分を追い込んだら、プラセボ効果みたいに、もっと良くなるかもしれないと思ったからです。もう、以前よりは、良くなっているので、働く能力はあるのですが、どうしても、山にこもって仕事をするわけではないので、見た目や印象の問題が気にはなります。その辺も理解のある職場ならいいのですが、本当は、チック(トゥレット)をもっと良くして、就職に臨みたいところです。

そのためにも、この診察の機会に、このややこしい難病についての情報を聞き出したておきたいと思います。特に、一番の悩みの種となっている口の動きを抑えたいのいうのが優先事項です。

結局、1時間以上待たされて、開道先生の診察となりました。入るなり、待たされたことに対する謝罪を言われました。医者にしては、珍しい言葉だと思います。病院というところは、待たされて当然というところだと思っていましたので。それで、近況を聞かれました。外では、ほとんど抑えることができるようになったことを伝えると、それは、良かったね、他に治療方法もないから、呼吸法を続けていきましょうということでした。

それは、蜂須賀病院の松尾隆先生と同じ反応じゃない?と思いましたが、まあ、そういう難病なので、しょうがありません。それで、自分の部屋では、チックが出やすいし、抑えることができないことを伝えました。多分、そう言われるとは思いましたが、その理由は家の方がリラックスしているからだと言われました。その通りです。ちょっとゆるくリラックスすると不随意運動が出やすくなります。専門的には、外では、交感神経が働くけど、家に帰ると副交感神経に切り替わるからだということです。

まあ、そんなところですよね、やっぱり。家は、リラックスするためにあるから、そうなるのは、当然だということでした。それじゃ、リラックスできないじゃないのとも思いましたが、治っていく過程では、そういうものなのだそうです。でも、自律神経って、自分でコントロールもできないし、見えるものでもないので、なんか騙されているみたいな気もしましたが、家の方がチックが出やすいのは、事実なのです。それなら、仕事中は、交感神経が働いた戦闘モードらしいので、仕事もできるかもしれません。やはり、一度、日雇いの仕事でもやってみないとわからないかもしれません。

で、口の不随意運動が出やすいことを伝えました。それについては、チックは、症状が重くなっていった逆の順番で治っていくからと言われましたが、私の場合、口は一番最後に出ました。普通、チックは、口から始まる人が多いのだそうです。

で、「口は、最後まで、残るかもね。」と言われましたが、思わず「それは、人生が終わるまで、治らないということなのですか?」と尋ねてしまいましたが、それについては、「最後」と「最期」は違うらしく、病気が治る直前までという意味なのだそうです。「では、完全に治るものなのですか?」と尋ねたら、笑いながら、「当然だよ。そのために、治療をしてるんだから。」ということで、根治可能だそうです。(感動)

マジですか?こっちは、死ぬまで付き合う覚悟もしてたので、それは、相当嬉しい返事でした。だって、治療方法って、空気という天然資源を使って、息するという呼吸法だっていうのに、滅茶苦茶自信満々でした。世間では、チック症というと、精神科で怪しげな薬を飲まされたうえで、治らない病気だし、神経内科で、薬を長期間試されて、それでダメなら、機能神経外科で、DBSをしてあげてもいいよ、かなり待たせるけど。てな、感じです。どれもしないで、しかも治せるということなので、本当にこの先生、すごいと思います。

実際、開道先生の治療法は、健康にも美容にも良くて、こんな治療なら、ずっと続けられます。呼吸法にしろ、口の広角を上げることにしろ、とてもいい習慣がつきます。おまけに、呼吸法の効果を上げるために、舌の位置まで正しくすることにしたので、歯並びや顔の骨格にまで良い影響があるのです。チックも実際治ってきているので、本当に、この先生に出会えなかったら、生活の質が全然違っていたと思います。チック症(トゥレット症候群)になったことは、本当に最悪の経験でしたが、そのような中で、このような医師に出会えたことは、最良の経験でした。

2 Thoughts on “チック症(トゥレット症候群)専門医による再診 呼吸法で根治可能?”

  • はじめまして。私は重度トゥレット障害を持つ杉と申します。今年6月に福岡大学病院にてdbsを受けました。術後5ヶ月経ちますが、まだまだ症状は続いていますが、少しづつですがチックは落ち着いてきている様に思います。ひょっとして効果はあるのかもしれません。しかしながら、私のチックの症状は地獄の様な物で強迫性障害を併発してますので、激しい自傷行為や危険行為(生命に関わる程)が未だやめられず、うつ病まで引き起こしてしまいました。あなたもブログを読んでいる限りでは本当に大変な思いをされたのだとお察し出来ますが、私も同様に自分程、酷い程度のトゥレット障害はかつて聞いた事がありません。公共の乗り物や映画館や図書館などの施設はもちろん、外出することさえままならないですし、ただ生活しているだけでも常に自分の命を脅かす自傷行為や危険行為に怯えながら生きなくてはならないのです。本当の重症のトゥレットとはこれ程まであるのです。
    それでそれでなかなか近くにトゥレット障害を持つ知り合いがいないので、宜しければ今後色々情報など交換しながらメールなどでやりとり出来ればと思います。本当に突然で恐縮なのですが、僕のメールアドレスを載せておきますので宜しければこちらにお返事頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。

    • この病気って、なかなか治らないうえに、結構な苦しみが地味に続きますよね。私の場合は、呼吸法がメインの治療法です。だんだんと、慣れてくると、普通に生活してるのと変わりなくなりました。トゥレットの苦しみは、確かに身体的なものが主ですが、社会的に孤立されてしまうこともかなり苦しいと思います。病院から、相手にされなかったり、病気で何もできないことに対して言いたい放題言われてきたことも精神的には、辛いものがありました。今では、それらも新しい日々のための通過点にしてしまうつもりですけど。
      同じ病気をもつ人と知り合う機会があるとは、思ってもいませんでした。ので、よろしくお願いします。

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