福岡みらい病院から、整形外科の松尾隆先生の外来予約の件で、電話がかかりました。整形外科といっても、不随意運動の治療についての診察予約だったため、多分ダメだろうと思っていましたが、松尾隆先生については、快く引き受けてくださいました。ただし、手術は、体調次第だそうですので、治療できるかどうかは問題です。
松尾隆先生は、整形外科選択的コントロール手術という手術で、ジストニアの患者を実際に治療されていらっしゃいますので、それでも何か治療への道が開けるのではないかと思います。
なぜ、今の不随意運動の主流の機能神経外科からではなく、整形外科の治療を希望するのかといえば、手術後のリスクが第一に挙げられます。私のような重い不随意運動を抱えている場合、脳の一部を凝固したり、電流を流したからといって、残念ながら治るという保証はありません。一生付き合わないといけない可能性の方が高いわけです。もちろん、やってみないとわかりません。しかしながら、実際にやるまでどれだけ症状が軽くなるのかも、わからないのです。ジストニアのような不随意運動は、今の時代では、完全に治る病気とは言えません。
治る方がいらっしゃる一方で、治らない方もいらっしゃるのです。これだけ、医学が進歩する中、このような恐ろしい難病を抱えて苦しまないといけない人々がいらっしゃいます。私には、不随意運動の苦しみが嫌というほどわかります。休む暇もなく、ずっと不随意に激しく動き続けるのですが、医者からも敬遠されるし、その苦しみは、あまりわかってもらえません。
心因的なものではないかとも思われるようですが、どれだけ前向きに考えたからといって、止まるものでは、ありません。とにかく、精神や肉体の状態が良いか悪いかに関わりなく、常に襲ってくるのがこの病気です。
ただ動くだけなら、我慢できるのではないのか?そんなことは、絶対にありません。我慢できるものではないのですが、耐えるしかないのです。今、口腔外科の不随意運動の治療のMABの外来予約をとりたいと思って、専門医に問診票を送りました。不随意運動の動画も送ってほしいということだったので、送ると、あまりに重い不随意運動だったせいか、それっきり返事がありません。このようなことは、当たり前にあります。少しでも治療したり、やわらげたいとは思うのですが、医療機関の方から、相手にしてもらえないこともあります。少しでも早く良くなって、好きな仕事に戻りたいのに。MAB治療をしたら、完治しないにしても口の不随意運動を止めることができるかもしれないのに。
要するに、不随意運動に関しては、重い患者が優先されることは、まずありません。そんなに重かったら、治療のしようがないと敬遠されてしまいます。こんな難病を抱えてしまうと、本当に余計な苦労が絶えません。もともとなくてもいい動きで苦しんでいるので、その動きさえ、取り除ければ、言うことはないのですが、それができないので、不随意運動の患者は大変な思いをしなければならないのです。
首や顔などが、自分の意思とは関係なく1日中動き続けるのです。これがどれだけ苦しいことか。その上、決定的な治療方法というものが確立されていません。誰だってなりたくない病気だと思います。片側顔面痙攣については、治療方法が確立されているのですが、全体的に不随意運動がある場合は、いまだに治す方法がないのです。
こんな難病に苦しむ前も、確かに苦労はありましたが、今の苦しみに比べたら、比べようがありません。私は、生涯現役で働きたいとずっと思っていました。まさか、このような難病にかかるなんて予想すらしていませんでした。とても健康だったからです。もちろん、この不随意運動以外については、そんなに悪いわけではないのですが、この難病が全てをぶち壊しています。
福岡みらい病院の外来診療は、来月頭になります。少しでもよいので、改善に向かう診察に繋げることができればと思います。いつか完全に治って、病気で苦しんだ分を取り戻したいと思ってはいます。いつになるのかはわかりませんが、こんな難病を抱えてしまった以上は、闘病するしか道がありません。