整形外科的選択痙性コントロール手術(OSSCS)という治療方法について知りました。筋解離術と呼ばれる手術法の中に分類されるそうです。頸椎の場合、頭を支えるための筋肉を残しつつ、筋肉を緩めることができ、痙性麻痺などに有効出そうですが、松尾隆先生という整形外科医が、ジストニアにも適用され、成果を出しておられました。
そういうわけで、首の不随意運動の治療に効果が期待できるのではないかと思っています。重い不随意運動やジストニアの外科的治療といえば、頭蓋骨に穴を開けて、電極を埋め込んだり、脳の一部を凝固させたりという治療しかないようで、リスクも負わなければならない大変な治療のように見えてしまいます。ボトックス注射も効果がいつまで続くのかは、わからないようです。
DBS(脳深部刺激療法)のような大変な手術をして、よくなるのならば、受けたいとは思うのですが、やってみないとわからないというところもあり、なかなか大変な手術だと思っています。体に機械を入れなければならないし、電池交換のたびに、手術を受けなければなりません。できれば、避けて通りたいところなのですが、それで今の苦しみが取れるのなら、可能性があるだけでも良いのかもしれません。
そういった事情もあり、整形外科的選択痙性コントロール手術(OSSCS)で、不随意運動が治療できるのなら、こちらの方がリスクとしては、低いと思っています。整形外科的選択痙性コントロール手術(OSSCS)を専門とする先生も、ありがたいことに診察してくれるとのことです。手術は首から下が対象になるということで、顔にも不随意運動がある場合、完治は望めないのですが、首だけでも治るのなら、少しでも苦しみがとれるかもしれません。
今思うと、元気な頃は、いつも忙しかったり、ストレスを感じることも多々ありましたが、楽しいこともたくさんあり、何より、疲れても寝てしまえば、次の日には、元気に働くことができました。今のような難病を抱えている状態では、休養をとっても治るわけではなく、楽しいことは、ほとんどなく、毎日が精神的、肉体的な苦しみとの戦いです。
首を痛めてからというもの頸性神経筋症候群がひどい時には、副交感神経がうまく働いてくれず、ひどい便秘にも苦しみました。あの時は、さらなる苦しみがあり、普通に食べることもできませんでしたし、とにかく、毎日の通じがないというのは、本当にストレスでした。こちらは、細野クリニックのPANセラピーのおかげで、改善されたので、その分は、楽になりました。
しかしながら、不随意運動という難病は、本当に厄介な病気です。社会的なつながりもどんどん絶たれてしまいます。難病といってもいろいろあり、他の難病の苦しみは、確かに分からない部分はあるのですが、好きだった仕事やスポーツ、教会でのボランティア活動、家族との楽しい時間や旅行など、自分にとって大切だったものが根こそぎ奪われてしまったのは、信じられないような出来事でありながら、取り消すことのできないリアルな出来事です。
肉体的な苦しさや、この先どうなるのかわからない不安、家族をどう養っていくためにも治療しないといけないという焦り、ほとんどのことに対して無力となってしまい、病気に対しても太刀打ちできずに、孤立感や悔しさを感じざるを得ない生活を送ることを余儀無くされてしまいます。
それでも、人生という時間は、待ってくれたり、巻き戻したりできるようなものではないため、なんとか、きちんとした治療方法を見つけて普通の生活を送れるように願うばかりです。
次の治療は、整形外科的選択痙性コントロール手術(OSSCS)になると思います。同時に、機能神経外科の受診もすることになる予定です。自分の抱えている難病が、今の時代の治療にあってくれればと思います。自分では、どうすることもできない難病にかかってしまった以上、できることは、最善の医療の選択ができるかどうかしかありません。また、周りの理解も得られにくいような難病のため、精神的にもどれだけ闘病できるかにもかかっています。