奈良医療センターで、重度チック症(トゥレット症候群)の診察を受けてからというもの、あとは、自宅に帰ってから、その治療方法を実践する日々が続きました。ちなみに、高いお金を出して、大阪でチック(トゥレット )に実績があるという鍼の集中治療を行ったのですが、残念ながら、効果が持続せずに、元の状態が再発してしまいました。せっかく軽くなったと思っていたので、これは、辛かったです。しょせんは、ビジネスか気休めなのだろうかと思ってしまいました。まあ、私の不随意運動が重すぎるということもあるのでしょうが、がっかりです。
ということで、これからは、開道先生のチック症(トゥレット症候群)に有効な呼吸法で、治療をやっていくしかないのかなという結論です。これも、なかなか、結果がでないので、少々行き詰まってしまいましたが、もう、他に、治療方法はありません。前進するしかないし、患者に誤った治療方法を教えるような先生ではないと信頼できる先生なので、きっと効果があるはずです。この治療方法のいいところは、一切お金がかからず、健康や美容にも良い方法という点です。
何度も試しているうちに、何もしないよりかは、この重度のチック症(トゥレット症候群)を多少は、持続して抑えることができることがわかってきました。できれば、完全に抑えたいのですが、今のところ、そこまではいきません。これは、時間がかかるためなのか、呼吸法をマスターできていないからなのかわかりませんが、1日で、終わるような治療方法ではないようです。
それでも、私の場合、鍼治療より効果があるようですし、何より、酸素という天然資源で、治療が成り立つところが魅力です。全く痛みも伴いませんし、リスクもありません。治療方法について、もっと理解を深め、効果をあげたかったので、図書館で呼吸法に関する本も借りてみました。特に、開道先生の教えてくれた呼吸法の長さは、5秒で吸って、1秒止めて、10秒で息を吐くというものでしたが、呼吸法の本にも、同じ長さで息を吸って、同じ長さで息を吐くという本がありました。もちろん、鼻呼吸を勧めています。(本では、吐くときは口からとなっていました。)
それは、「毎朝10回の『深い呼吸』で体が変わる」という本でした。この著者の藤麻美子さんは、交通事故のむち打ちの症状を直すために、呼吸法を始めたそうですが、これにより、治療困難な数々の症状や人間関係を改善され、現在は、呼吸法の普及に務めていらしゃるそうです。
他にも、医者が書いた本ですが、「疲れやすい、痩せにくいは呼吸が原因だった」といものも読みました。この本の中でも、息を吸い込む長さの倍の時間をかけて息を吐くという呼吸法を勧めていました。当然、鼻呼吸で行います。著者は、日本一の呼吸器患者数を誇るという池袋大谷クリニックの院長をしています。同じように、呼吸法の重要性について、呼吸器専門の医者として書かれてありました。
本の内容はさておき、とにかく、鼻呼吸も、息を吸った倍の長さで息を吐くことも、病気への有効性が極めて高いということは、実証されているようです。では、なぜ、重度チック症(トゥレット症候群)に対してかというと、詳しくは、わかりませんが、重度チック症(トゥレット症候群)が、脳の報酬系に係わる病気で、呼吸が生命に対する第一順位だからということでした。
とにかく、この呼吸法が、安全かつ治療実績のある方法であるということなので、日々の生活で、実践するようになりました。本を書かれた呼吸法の先生も、たとえ一回の治療効果が弱くても、1日2万回の積み重ねというものは、後々、大きな成果につながることになると言っています。ちょっと意識すれば、自然とできるようになるものなのだし、お金もかからないことなので、やっておいても損はない方法だと思います。
この方法で、本当に重度チック症(トゥレット症候群)が根治できるのかは、とにかく続けてみるしかないのかなと思っていますが、次の開道先生の診察でも尋ねてみたいと思います。
これは、開道先生から教わったのではなく、呼吸法について調べていくうちにわかったのですが、鼻呼吸には、舌の位置も大切になるそうです。これは、ネットにも多く流れている情報でした。正しい舌の位置について、多くの歯科や口腔外科のホームページに載っていましたが、正しい位置に舌を置くことによって、鼻呼吸がしやすくなると同時に、美容にも良い効果が得られるのだそうです。基本、舌は、上顎に着いている状態が正しいということです。その位置だと、鼻呼吸の際の気道も拡がり、口呼吸もできなくなるということでした。美容効果としては、二重顎を防いだり、歯並びにも良いのだそうです。また、顔を引き締める効果もあるということでした。
とにかく、難病になってからというもの、初めての苦痛を伴わない治療方法で、お金もかからないため、私には、ぴったりの治療方法でした。これなら、続けることにも、抵抗がありません。小さな積み重ねが、大きな治療効果をもたらすことを願いながら日々、実践しています。特に、苦しみを伴う難病のため、1日も早く克服したいという気持ちが強いので、目が覚めている間は、ずっと治療だと思っています。また、広角を上げることや、口の形なども治療なので、日々、自分に合った口の形というものを、練習しています。基本、イケメンのような口元ということなのですが、私の場合、無理に広角をあげたり、息を一気に吸い込んだりしても、不随意運動を誘発してしまうため、ちょうど良い口の形というものを日々探しながら、失われた自分の生活スタイルを取り戻すようにしています。とにかく、毎分、毎時間が勝負となるのがこの治療方法です。ついでに、長い間、気にもできなかった美容効果もついて来てくれるのなら、申し分はないと思っています。
家の外の方が、緊張感があるせいか、抑えやすいのですが、特に家の中で、リラックスすると、まだまだ、チック症(トゥレット症候群)がすぐ出てしまうので、今の課題は、特に家の中です。それが、無理なくできるようになれば、いよいよ、社会復帰も見えてくるのではないかと期待しています。ただ、今のところ、家の中で抑えることがまだまだ難しいです。なんとか、克服して、失われた自分の時間を取り戻したいと思っています。