次の不随意運動の治療は、大阪で行う予定です。その後に、奈良の病院を受診することになっています。チック症に実績のある鍼灸院にて、集中治療を受けようと思いました。医者が管理しているところです。私の場合、鍼は、全く効かなかったため、それほど期待できるものではないと思っているのですが、それ以外に残された治療は、DBS治療くらいしかないため、外科手術をする前の最後の治療となると思います。もし、ここで、改善するようなら、少々保険外診療であっても、定期的に治療を受けたいと思っています。それで治るのなら、苦労はしませんが。

鍼治療で、難病が治ったという話は、治療院ではよく取り上げられています。そのため、東京まで行って、高い鍼治療を受けたことがあるのですが、ただ痛いだけで、何も効果がなかったことを覚えています。病院でも効果的な治療というものはないといえばないのですが、外科的手術を避けたい場合なども含めて、鍼治療は一つの治療手段ではあります。鍼治療自体が効かなかったのに、なぜ、もう一度鍼治療を受けるのかといえば、その治療院は、チック症や不随意運動に対して、改善したり、治った実績があるため、それなら、外科手術の前に受けるだけ受けてみても失うものはないと思ったからです。どのみち、それがダメなら、DBSを覚悟しています。

妻が誕生日だったため、本当に久々に一緒にカラオケに行くことになりました。もう、歌なんか歌えないのですが、何もしてあげることもできないため、一緒に行きました。やはり、私に関しては、たいして歌えませんでした。DAMの採点で、何とか85点がでたくらいでした。後は80点とかそれ以下で、元気なころは、調子がよければ、90点くらいだったため、うまく歌えたものではありません。だいたい、口も勝手に不随意運動が起こるため、全国平均より、上回った点が出ただけでも奇跡でした。デイドリームビリーバーでちょっと点が出て、最近の曲は、全然わからなくなっています。昔、よく歌った曲でも、うまくは歌えません。音程はそこそこ正しいのですが、安定感だとか表現力といったところが全然ダメでした。

それは、この難病が邪魔をしてしまうので仕方がないことなのですが、うまく歌えないので、つまらないです。妻のためなのですが、以前のように、妻に気を使ったり、妻のために何かを行う能力というものがかなり低下しました。元気なころは、行きつけのレストランで、夜景を見ながら、食事をするとか、温泉宿に泊まって、美味しいものを食べながら過ごすというのが、誕生日のお祝いでした。それが、近所のカラオケに一緒に行くだけでも本当に大変な思いをしていますし、毎日は、自分のことを行うだけでも精一杯です。誰も助けてくれる人はいない中、元気なころの1万倍は困難な状況で、何とか生きる術を模索して、少しでも治るように前を向くしかないのです。妻は、元気なため、カラオケでも満足していたようでした。

カラオケでそんなことだから、スポーツもほとんどできないだけでなく、みんなで行うスポーツはしなくなりました。今の状態でやっても、めちゃくちゃなことになってしまうのは、目に見えています。運動能力は、そこそこありました。努力しないとダメでしたが、それでも、努力すれば伸びていく方ではあったと思います。だから、社会人になってからもテニスやバレーをやっていましたが、おもしろかったし、日常の一部となっていました。ボーリングでも、年に一回やるかやらないかでしたが、200点を超えることありました。カラオケも、合唱部だった妻より、高い点を出すこともあったのですが、今では、どうしても、この不随意運動が邪魔をして、普通の人達のようにはいきません。というか、そのような活動自体、無理矢理にでも行わない限り、できたものではありません。

老後も働きながら、テニスなどを楽しみたいと思っていました。毎週、スポーツをして、酒もタバコもしなかったため、健康には、十分に気を使った方ではないかと思います。それでも、事故などもあり、あっさりこのような難病を抱えた体になったため、社会生活からはすっかり締め出されるような形になっています。休職期間中も、いつも働きに行きたいと思っていましたが、病気と自分の体がそれを許してくれないだけではなく、職場からもあまりの不随意運動の重さに、復職はあっさり無理と言われました。その通りで、今、まともに働くことは不可能です。障害者としても雇ってもらえないでしょう。障害者より、よっぽどひどい状態なのです。そのわりに、障害者手帳の発行には該当しないそうです。本当に難病者から見れば、矛盾しているとしか思えません。

だから、家でおとなしくこの病気の苦しみに耐えながらも、できる限りの治療を受けようとしています。もうすぐ、大阪に行きます。そこでの治療がうまくいけばいいと、かすかな期待を込めています。たとえ、症状が変わらなかったとしても、それは、それで、DBS治療に全てを託すのみとなります。それさえもダメなら、もう打ち止めです。どうやってこの苦しみと付き合うかを考えるしかないことになります。そのような状況のため、困難な治療でもするしか道はありません。あとは、医者と私の治癒能力次第です。

難病の方々は、みんなそうなのかもしれませんが、何で、私のような普通の人間が、運悪くこのような苦しみに陥らないといけないのかがわかりません。そこまで経験しなくても、もっと、家族や子供とともに、楽しい時間も過ごしながら成長していくという人生でありたかったと何度思ったことか。もちろん、治りさえすれば、それも可能ではあると思うのですが、洗面所の鏡に自分を映して見ても、そんな日が本当に来るのだろうかと思ってしまいます。不随意運動というものは、顔の表情まで奪ってしまうものです。顔の筋肉が、無理矢理収縮するだけでなく、表情を作ることもうまくできなくなります。もう、私の意思通りには、動いてはくれません。随分と笑顔から遠ざかってしまいました。

いつか、このような苦しい日々が報われる日がくることを願っています。家族で、普通に笑って過ごせる日を待ち望んでいます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です